Longhornの登場でノートPCはどう変わるのか - CNET Japan

この記事とちょっと関係あるので,個人的展望(願望)を.

ここ10年ちょっとで,あまりにも多くの新しい電子デバイスが世に出回ったが,その中でも最大の成功を収めたのが携帯電話とPCだろう.特に携帯電話は,完全に我々の生活のインフラがなしたと言ってもいいくらいに,もはやそれなしでは生活できないところまできている.一方,広い意味でのコンピュータと区別したPersonal Computerは,外では携帯,家ではPCというくらいに,携帯とはまた違うシチュエーションで我々の生活を根底から変えてきた.しかしながら,これらのデバイスを最大限に有効活用できてるかと言えば,やはりそうではない.

ミシェル氏も言ってるように,モバイルPCと携帯電話のモバイル性には,あまりにも大きすぎる隔たりがある.その中でも重要な項目の1つは大きさだ.モバイルPCはあまりにも大きすぎる.これとは別に価格も重要な項目だが,それについて書いてもPCは安くならないし,安くなっても大きすぎたら誰も使わない.

PCが大きいと言っても,その「大きい」という基準をどこに置くかによって受けるイメージは変わる.歴史から今のモバイルPCを見れば,大きくないし,重くない.それにそもそも,CPUやマザーボードや大容量のHDDとメモリ,もしかしたら光学ディスクドライブまで付いて,B5ノートくらいの大きさなら,それは十分小さいと,私は言ってしまう.じゃあ何で大きすぎるかと言えば,私はノートPCに,ゲームをしたり,プレゼン資料を作ったり,もちろん動画のエンコードをしたりといった昨日は求めないからだ.もし求めるにしても,その場合はB5ノートくらいの「大きい」PCで我慢しよう.私がモバイルPCに求めるのは,ネットサーフィンと,それを快適に行うためのインタフェースである.それだけあれば,あとはなくても良い.

インターネットの主要サービスのうち,e-mailは携帯電話によって一般人レベルまで浸透した.私は社会で働いたことがないので,ビジネスマンがPCでどれくらいのメールを一日にさばくのが知らないが,高校生や大学生にとっては,e-mailと言えば携帯電話だし,携帯電話といえば電話よりむしろe-mailだ.一方でwebは,携帯電話からはほとんど参照しない.これは少数意見なのかなとも思うが(実際に携帯からwebを見る人は増えているらしい),客観的に見て,携帯電話はwebを見るには向いていない.前にも書いたが,あんなボタンだけじゃいらいらしてしょうがない.今使っている人だって,もっと良いインタフェースになれば,webを見る時間は増えるだろうし,歌メロの調子が良いこともあって,携帯からwebを見る需要は増えているはずだ.

そもそもe-mailが携帯電話によって普及したのは,操作性以外の機能的な要因もある.つまり,メールというのは電話のようにインタラクティブ(別にこの言葉を使いたいだけのわけではない)なコミュニケーションで,即時性と即応性が求められるから,携帯して持ち歩くという携帯電話の本質と完全に合致する.対してwebは,即時性は求められるが即応性はあまり求められない.だから,電話とかメールとかは本質的に異なる.本質的に異なるから,携帯電話でwebを見るのはしっくりこない.

この問題を解決するのに,一番の近道は,携帯電話でもwebが見やすいインタフェースを開発することだが,思いつかないので置いといて,携帯電話ともモバイルPCとも違う,新しい電子デバイスの可能性を考えてみる.

その新しい電子デバイスには,大きく2つのものが求められる.1つは,携帯電話のそれよりも使いやすいインタフェース,もう1つはwebを見るのに十分な画面だ.つまり,大きさは携帯電話より大きく,モバイルPCより小さいくらいが良い.手に取ったことがないので微妙だが,PSPくらいかな.インタフェースと画面のことを考えると,ミッシェル氏も言ってるように,タッチパネル式のインタフェースがしっくりくると思う.マウスのクリックを,パネルタッチで行う.画面のスクロールは,hpのノートPCにある,なんかこうグリグリするやつが良い(ちょうど,スクロールタブを指で上下に動かす感じ).外出先でウェブを見るだけならこの2つがあればほとんど困らないと思う.キーボードは取り外し可能にして,例えばアマゾンのアカウント情報は家でキーボードで打ち込んでおく.で,外出先ではクリックだけで本を買えるようにする.そうして入力したアカウント情報を一定時間で消すようにできれば,セキュリティに関してもPCに比べて特別心配ということはない.あとはぐぐるのをどうするか.キーボード必須かなぁ.まあ,そこは腕の見せ所として,こんなのがあればなぁと思うわけですが・・・.

問題は価格.これが売れるには,十分安くないとならない.個人的には,2万円が限度だろうなと思う.それより高ければ携帯電話で我慢する.でも実際は2万じゃ売れない(ベンダー側がね)だろうから,現実的じゃない.でも作ってみたら面白そうだね.と言ってる間に学校に行く時間です.

ついでに,モバイル機器の機能として,売れるためには「喫茶店での15分間に何がしたいか」ということに依存すると思います.ですから,iPodが売れたから(iPodが売れたのは機能じゃなくて性能のおかげだけど)次は動画だ!とはならないと思うわけです.個人的には,次はwebだ!うがあぁぁ!